文字起こし、夢おこし

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セクハラ

テープ起こしには全く関係ありませんが、

財務省事務方トップが更迭されたセクハラ事件。

 

昭和末期のセクハラ天国時代に独身女性会社員であった者にとっては

まさにデジャブな世界。

その後、世界に恥をさらした

米国三菱自動車や北米トヨタのセクハラ訴訟事件を経て、

日本も多少変わったかと思ってましたが

平成も終わろうとしている現在、

なんも学ばぬおじさま方が健在だったことに唖然呆然、悲しいです。

 

さすがに企業イメージを考える企業は

人の内心まではともかく

公になったらまずいことだと理解し対処してきたのでしょうが

行政・政治・国内認可事業であるマスコミというドメ分野では

おじさま方の女性に対する意識はなんも進歩してなかったことが露呈した。

 

まあ、一括りにおじさま方と言っては失礼ですね。

ごく一部の方たちだと思います。

別にセクハラが問題とされるようになる前も

仕事の場面ではセクハラなどしない方たちは大勢いましたから。

 

今回のセクハラ事件でとりわけ残念でこわいと思うのは

力を持つ政治家や

セクハラを暴露した女性記者の属する会社が

被害を訴えた記者を公然と非難したことです。

 

それではその女性記者はどうしたらよかったと言うんでしょう。

仕事上で性的に不快な思いをさせられ、

しかも出してもいないネタのバーターとして性的な要求をされ、

属する会社ではそれを公表することができなかった。

 

相手が強い立場の人であれば

女は泣き寝入りしろってことですよね。

あるいは男がセクハラするから女は仕事の場に出てくるなと?

なぜ被害を受ける者が追い出されなきゃいけないんでしょう。

 

オフレコのミーティングの内容を録音して外に出したと言いますが、

外に出たのは、財務省の文書改ざんについてのコメントを取るという取材内容に、

全くかかわらないセクハラ会話。

事務次官の言葉を借りれば、言葉遊びだそうですよ。

 

正直なところ、こんな大問題になって更迭された事務次官には

ちょっと気の毒だなと思うとこもあります。

自分の過去の体験や、他の女性記者の友人から直接聞いた話と比べて、

ニュースとして出てきてる内容だけなら

やったこととしては大したことないからです。

 

実体験としては、

似たような会話とともに胸に触られそうになるので

手を押さえるためにずっと握手してなきゃならなかったり

抱きつかれてキスされそうになるのを押しのけたりと大変でした。

女性の多くがこういう不快な体験をしていると思います。

 

でも自分の場合、そうやって何とか自力で切り抜けて、

その後も気まずいながらも仕事上の関係を続けられたのは

相手の人たちが、役職は上でも、

自分のキャリアを左右するほどの力を持っていなかったからです。

 

今回の事件では、相手が行政府と会社なんですから、

女性記者の立場は苦しいものだと思います。

 

事務次官には、強い立場にある人だからこそ

気の毒な気もするけど、前例として痛い目にあってもらいたい。

 

そして、弱い立場の者から上がった声を非難するような発言を控える良識を

特に政治家とマスコミという権力者には持っていただきたいです。

 

野党の方たちも、Metooのボードを持って財務省に行くのもいいですが、

国会はサボらず、立法府に立つ国民の代表として

弱い者の泣き寝入りを防ぐような法案を出して審議してください。

そしてこの問題については、いたずらに政局にするのではなく

党を超えて、くだらないセクハラがなくなるよう防止の法制化を実現してください。

 

同時に、同じような被害を受けている女性も

勇気を持ってNOと言い、被害があれば声を上げてほしい。

自分たちの世代が、男社会の職場に何とか受け入れられたくて

心を押し殺して受け流してきた結果がこの現状であることに忸怩たる思いがあります。

黙っていたら、30年経っても改善されてなかった。

なんとか穏便にすませたいあまり、はっきりとNOが言えなくて

男性に誤解させてしまった点もあったでしょう。

 

今の若い方たちには本当に申し訳ないです。

今同じ問題に直面している方たち、30年後に同じ悔しさを味わわないように

正しいことをする勇気を持ってください。

 

悔しい思いをしてきた多くの女性が、同じ気持ちでいると思います。

そして男性の多くも、きっと理解し応援してくれると思います。